ぽんた先生の詩を紹介します。
お月様
みかん畑に月が照り
ほんのり丸いお月様
いくつもいくつも
かぞえきれずに
三好達治の詩に ----------- 「土」 蟻が 蝶の羽をひいて行く ああ ヨットのやうだ ----------- という詩があります。わずか四行の中に生き生きと広がる情景,ありありと写し出されるに動きに感動し,詩の宇宙的な世界を実感しました。詩で言葉を綴ろうとするとき,三好達治のこの四行詩が浮かんできます。
大 樹
岩を裂く根の
それは大樹
岩峰にそびえる
一本の孤独
秋田県二ツ井町に「きみまち坂」というところがあります。山になっており,その一角の岩肌に一本の松が堂々と生えていて,「一本松」と呼ばれています。小学生のころの下から見上げたその松の光景が思い浮かび,詩に表してみました。
2024年・夏
おーい、夏よ。
いつになったら、帰るのか。
秋が、すぐそこで、
待っているよ。
9月になっても連日の真夏日で、10月にも3度の真夏日を記録し、最後の真夏日が10月19日でした。真夏日とは、1日の最高気温が30度をこえた日のことです。
2024年・冬
冬よ、もう来てしまったのか。
ついたばかりの秋を、
あっという間に、
追い出してしまったね。
東京では、2024年11月7日に木枯らし1号が吹きました。例年より、5日早く、最大瞬間風速は13.7m/秒だったそうです。翌8日の最低気温は8.2℃で、今期初めて、10℃を下回りました。今年の最後の真夏日からわずか20日です。ちなみに、木枯らしは、西高東低の冬型の気圧配置によって吹く、北よりの乾燥した冷たい風のことです。
2024年・秋
秋よ、ずいぶん弱腰だね。
夏にはいつまでも押しとどめられ、
冬には一気に追い立てられ、
今は、どこに身をひそめているのだろう。
2024年は、長くて暑い夏から、あっという間に冬が到来しました。半袖、半ズボンをしまいきれずにいたところ、一気に厚手のジャケットが必要になりました。